■ この記事のポイント!
「何が何でも独立したい!」という特別に強い意志がないなら、副業+サラリーマンが最強です!
せどりで独立しようと思っていますが、どれくらい稼げるようになってから独立を考えればよいでしょうか?
この記事では、こんな疑問にお答えします。
せどりに限らず、自ら率先して副業(ビジネス)に取り組む方は『ゆくゆくは独立したい!』と思っている方が多く、そんな願望を持つ方から相談を受けることが多々あります。
で、夢も希望もない結論から先に言ってしまうと
生半可な気持ちでせどりで独立なんて、絶対にヤメておきましょう。
100%絶対に反対というワケではないですが、なんというかサラリーマンを辞めて独立するってことを甘く見ている方が多すぎるかなと。
『自分の力で継続してお金を稼ぎ続ける』ってホント大変ですよ。
せどりで独立するのをヤメた方がよい理由は以下の3つ。
少し厳しい内容になりますが、せどりで独立を検討している方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。
【最初に言いたいこと】どこの馬の骨かもわからない人の意見を鵜呑みにしちゃダメ
この手の相談を受けていつも思うんですが。
そもそも、置かれている状況や能力には個人差があって当たり前なので
答えは一つじゃない んですよ。
- 結婚はしているか?
- 子供はいるか?
- 人間としての基礎能力は?
- ストレス(お金)に対する耐性はあるか?
書き出したらキリがないですけど。
もっと簡単に言ってしまうと、
- 20代前半/独身の方が独立するのと、
- 30代後半/妻子持ちの方が独立するのは、
全く話が違うってコトです。
にもかかわらず、
Xでフォロワー10万人の○○さんが大丈夫って言ってるから!
と盲目的な信頼で安易に独立するのは【💀ばかげた行為】ですよね。
結局は「本人のやる気次第」だと思いますが、
どこの馬の骨かもわからない人の意見を鵜呑みにして、
安易に独立することだけは絶対にNGです。
自己資金が少なすぎる
まずは自己資金についてです。『独立したいですっ!』という方の話を聞くと、自己資金が少ない方がほとんど。中には『手持ち資金10万円で独立を!』とおっしゃる方もいて・・正直ビビります。
10万円じゃ独立どころか、せどりで稼ぐのもキツイっすよ。。
独立すると、あなたが想像しているよりもメチャクチャお金がかかります。
フリーランスになると、仕入れに使う資金の他、
- 生活費
- 社会保険
- 年金
- 税金
これらを、全て自分の力で稼がなければいけません。
サラリーマンって、税金と社会保険が全て給与から自動的に天引きされるので
『自分が税金と社会保険をいくら払っているのか?』
詳しく分からない方が多いんですよ。
例えば、手取りで30万円の給与をもらっている方が
よっしゃ!独立して給与と同じ30万円をせどりで稼ぐぞ!
と思って実際に30万円の利益が出たとしても、そこから税金や健康保険を支払うと、手元に残るのは30万円よりも遥かに少ない金額。
アレ・・思ったより手元に残んないね…
1つ例を挙げると、サラリーマンで手取り給与30万をもらっている方が、独立後も同程度の手取り額を稼ぎたいとした場合。税金や健康保険分を考慮して、ザックリ計算です『利益45万円』くらいが一つの目安になるかと思います。
では、せどりで毎月45万円を稼ぐために、何円分の商品を仕入れて、どれくらいの売り上げを作れば良いかというと・・・
仕入れ額 | 195万円 |
---|---|
売上額 | 300万円 |
販売手数料 | 60万円 |
利益 | 45万円 |
ザックリ計算ですが。利益率15%の想定で利益45万円を稼ぐためには、毎月195万円の仕入れをして300万円を売り上げる必要があります。
改めて数字にしてみると、かなり大きな金額ですね..
仕入れ額195万円って、新車を1台買えるくらいの金額。
そう考えると、かなりの大金ですよね?
それでも、クレカを使って195万円分の商品を仕入れるだけなら誰でもできます。が、仕入れただけでは意味は無く、仕入れた商品を毎月確実に、かつ継続して売り続けなければならない。
仕入れた商品を1か月で売り切るってホント難しいんですよ。
想定通りに商品が売れず、赤字で損切もできずに不良在庫が増え、用意していた自己資金がすぐに底をつき、メンタルがやられます。
その他、病気やケガで仕事ができなくなると、当然ですが収入はゼロに。私の友人は独立した直後に階段から落ちて右足を骨折。
店舗せどりをやっていたので、2カ月間何もできずに収入ゼロという状況に陥りました※ウソのようなホントの話。
ビジネスなんて想定通りに進まないのが当たり前。不測の事態を想定し、自己資金は多めに用意してから独立するのが絶対条件です。
Amazon依存によるリスク(垢バンの危険性)
2つ目の理由が『Amazonに依存することのリスク』です。
今は『せどり=Amazon』と言っても過言ではないほど、Amazonというプラットフォームにどっぷりつかっているせどらーさんがほとんどでしょう。
業務負担を削減できるFBAは大きな魅力ではありますが、Amazonだけに依存するせどりはリスクが高すぎます。
なぜかというと、Amazon内でのルール変更や規制強化により『アカウント閉鎖』の可能性が高くなっているからです。
私がせどりを始めた2014年当時は、Amazonのルールもかなりユルユル。規制などもほとんどなく、好きな商品を好きなだけ出品し放題。
真贋調査なんて言葉も存在せず、よほど大きなヘマをしない限り、アカウントが停止・閉鎖されることはほとんどありませんでした。
しかし2020年現在では状況が一変。新規セラーに対する真贋調査が猛威を振るい、商標権がらみの警告やメーカー取り締まりも頻繁に行われています。
さらに、ライバルセラーからの嫌がらせで『虚偽のクレーム』を入れられるなんてこともあったりと、
『Amazonアカウント閉鎖 = 即収入ゼロ』
↑こういった状況に追い込まれる方がいるのが現状です。※特にアカウント開設から1年未満のセラーは要注意。
また、アカウント閉鎖とまではいかなくても、先日の食品カテゴリの出品制限のように
はい、今日から食品は出品できなくなりました~!出品したかったら申請通してね~!
突然のルール変更で、これまでの方法が通用しなくなることもあります。
恐ろしく理不尽だし、納得はできないですけどね。でも、FBAと一蓮托生。Amazon様に首根っこをつかまれている我々セラーは、ルール変更に大人しく従うしかありません。
せどりで独立したいのであれば、
- Amazon複数アカウントの運用
- Amazon以外の販路の構築
- せどり以外の収入源を確立する
といった対策は必要不可欠だということです。
全て自己責任/自分を律する力が必要
最後にお伝えするのが『全てが自己責任』についてです。
独立してフリーランスになれば『時間と場所』が自由になります。いつどこで何をするかも全て自分の思うがまま。
お昼に起きて、適当にご飯を食べて、布団でゴロゴロしながらスマホをいじっていても、誰も文句は言いません。
その分、全ての責任が伴うため『行動力・忍耐力・交渉力』などなど。自分を律する力が無ければ、簡単に『お金が不自由』になります。
脱サラをして作業時間が増えれば、それに比例して収入がアップすると考えている方が多いですが、現実はそうそう甘くはありません。
自由な時間が増えることで『めんどくさいから、後回しにしよー』と、逆にダラけてしまう方も沢山います。時間の制限があったサラリーマン時代の方が『逆に集中力が高まって稼ぎやすかった』なんて話もよく聞きますね。
上司からの指示を受けて働くサラリーマンにストレスを感じる方が多いですが、実際のところは『誰かに管理されて働く』ってメチャクチャ楽なんですよ。
特に日本人は『こうだ!』『これをやれ!』と型にハマった教育を受けているので、やることが明確な方が働きやすい。
そういった型にハマった仕事が染みついた状況から、いきなり『全てが自己責任のフリーランスの世界』に飛び出しても、そうそう簡単にいかないのは想像に難くないですよね?
私もこの業界はソコソコ長い方ですが
- 派手な一発屋で終わった方とか
- 稼いだお金をススキノでお姉ちゃんに貢いで破産しかけた方とか
色々知ってます。フリーランスの水が合わずに、サラリーマンに戻った方も沢山います。
誰からも指示を受けず『すべてを自分で考え/自分で決断し/自分の意志で行動できるか』
独立を検討している方は、もう一度よくよく考えてみてください。
私は運が良かっただけなので決してマネしないように
そういうコニシさんは、どういった経緯で独立したんですか?
って聞かれることが多いんですが。
私の場合は、長年の激務による体調不良と、妻の『やめても何とかなるんじゃない?』という謎の後押し?と、在宅で仕事ができる環境もあり、半分以上勢いだけで退職をしたのが本当のトコロ。
副業でやっていたせどりも『月商100万円程度をウロチョロ』しているレベルだったので、コレだけで家族を養うことは到底不可能。
当時は息子が生まれてまだ半年しか経っていなかったし、今になって冷静に考えると、
在宅で仕事ができるとはいえ、さすがにアホちゃう?
ホントね…アホですよアホ(何も考えなかったんでしょうね…笑)
退職とほぼ同時に始めたブログがたまたま上手くいき、そこで出会った仲間のおかげで物販のレベルも飛躍的にアップ。一言で言うと
『超絶ラッキーだった!!』
もちろん、それなりに努力もしましたが、結局は運が良かったってことですね。
たまたま上手くいったので結果オーライって感じですが、一歩間違うと家族が路頭に迷っていた可能性も十分あるわけで。。
私の成功例はかなりまれなケースなので、絶対にマネしちゃダメ。独立したいなら、しっかりとした計画を立てて綿密にスケジュールすることが重要です。
せどりで独立するための実績と自己資金の目安(個人的な見解)
では、せどりで独立前するために『どれくらいの自己資金が必要か?』ということですが。
あくまでも私個人の意見として。この2つの条件をクリアできてから、初めて独立を検討するのがベストです。
1.半年間継続して、せどりの収益が本業の収入を超えること
北海道のせどり仲間で、私に食品せどりを教えてくれた『Tさん』という方がいるんですが(今もご飯食べたり、サウナに行ったりする仲)
そんなTさんが独立を決断した理由が
『3か月間継続して、せどりの収益が本業の収入を超えたから』
↑コレだったんですよ。
Tさん北海道出身。元々は東京でサラリーマン&副業でゴリゴリの店舗せどらーをやっていたんですが、ある時、
あ~、地元(北海道)に戻りて~、独立して~
と思ったそうなんです。
ただ、北海道に戻るとなると『東京と同じレベルで店舗せどりで稼ぐことは無理』※東京と比較して北海道は物量が圧倒的に少ないので。
で、何を考えたかというと
電脳せどりなら、東京でも北海道でも同じレベルで稼げる!
パソコン1台で稼げる電脳せどりなら場所なんて関係ないよね!と思い立ち、そこから突然『電脳せどりに完全シフト』
パソコンに向かって黙々と作業を続け『3カ月間継続して、せどりの収入が本業の収益を超えた!』ことをキッカケに、北海道に戻ってきてせどりで独立を果たしました。
本業の収入がゼロになっても、せどりだけで食っていける実績を作ってから独立。しっかりと理にかなった方法ですよね?
独り身の方なら3か月でも良いでしょうが、ご家族がいる方は念には念を入れて、
『半年間継続して、せどりの収益が本業の収入を超えること』
を1つの目安にするのが良いかと思います。
2.手取り給与×1年分の自己資金を用意すること
自己資金の目安としては、せどりの資金とは別に『手取り給与×1年分の自己資金』を用意することです。
要は、せどりがコケても1年間は食うに困らない分のお金を用意しようってコト。
独り身の方なら、ココまで周到な準備は必要ないかもしれません※お金が無くなってもカップラーメンをすすって生活すればよいですし(笑)
ただ、やはりご家族がいる方は念には念を入れて、これくらいの自己資金を用意するのがベストかなと。
ビジネスなので当然上手くいかないこともありますし、トラブルが起きることもあります。
今月は、売り上げが悪かったな…
となったとき、心の支えになるのはやはり『お金』
まだ貯えがあるし、来月はガンバロウ!
と思えるのか、
あ~…もう貯金が底をつきそうだし、来月の支払いヤバくね・・・?
と思ってしまうのかでは、後者の方が圧倒的に不利。
人間って、追い込まれたときに
1、逆境をバネに火事場のクソ力を発揮できる方と、
2、逆境に飲み込まれて、パフォーマンスがガクッと落ち込む方
二パターンに分かれますが、ほとんど『2』に当てはまる方が大半。
お金が無いと精神的に不安定になり、それがビジネスにも影響を与えて、全てが上手く回らなくなるんですよ。
自分のためにも、ご家族のためにも。
せどりがコケても1年間は食うに困らない分のお金(手取り給与×1年分の自己資金)を用意すること
自己資金に余裕を持った状態で、初めて独立を検討することをおススメします。
まとめ
それでは、まとめです。
せどりで独立を考えているなら、
この2つの条件をクリアするのがスタートライン。ここまで来てから、初めて独立を意識するべきです。
フリーランスになれば全てが自由で全てが自己責任。『行動力・忍耐力・交渉力』などなど。自分を律する力が無ければ、簡単に『お金が不自由』になります。
と、かなり厳しめな記事になってしまったので
せどりで独立するよ、やーめよ。
と思った方が大半でしょうが。私は独立すること自体に反対しているワケではなくて『何も考えずに、安易に独立するのはヤメた方が良いですよ』と言っているだけです。
私自身は独立して良かったと思っています。モチロン、ココまで来るには大変なこともメチャクチャ多かったですよ。
- 一緒にビジネスを始めた仲間が○○して、一夜にして全メンバーが失踪するとか
- 仕事にハマりすぎて、離婚寸前まで追い込まれたとか(これは自分が悪いw)
今でこそ笑い話ですが、当時は本当にキツかったな~。。まさか自分の人生の中でこんな経験をするなんて・・
えっ?マジで?ウソでしょ??なんでこんなに連続してトラブルが…
ということが色々起きすぎて、当時は激動の日々でしたね。オフィスで泣きながら仕事してました(笑)
でも、そういった辛い経験があるからこそ、
アレ以上に辛いことなんてない!!
と思って、どんなことにでもチャレンジできるようになったし、やればやるだけしっかりと数字として表れる今のビジネスは、サラリーマン時代には経験できなかった大きなやりがいを感じることもできています。
なにより『家族と過ごす時間を最優先で確保できる』のは、これ以上ない幸せですね。
時間を気にせず、息子と一緒にポケカに没頭できる日々が本当に幸せ♪
せどりで独立を考えている方は
『本気で!全力で!死に物狂いで!』
人生をかけるくらいの強い気持ちで取り組みましょう!その先には、あなたが望む理想の生活が待っているかもしれません。