「せどりって、結局、善なの?それとも悪なの?」
こんな疑問を持つ人は多いですよね。
副業ブームの中で、せどりは手軽に始められるビジネスとして注目されています。一方で、「転売ヤー」との違いが分からず、悪いイメージを持つ人も少なくありません。
「法律的に問題ないの?」「悪質なせどりとは何?」といった疑問や不安を持っている方に向けて、本記事では せどりが善とされるポイント、悪とされるケース、法律や規制について徹底解説 していきます。
この記事を読めば、「せどり=違法?」という誤解を解き、安心してせどりを始めるための知識が身につきます。それでは、詳しく見ていきましょう!
せどりに存在意義はない



「善か悪か」のテーマとはチョット外れてしまうかもしれませんが。
まず、私の考えを先にお伝えしておきますね。
せどりで稼いでいるものの「なんとなくイメージが悪いから..」と気にする方が多いと思いますが、
- イメージの悪さを、そんなに気に病む必要はないけれど、
- 〝せどり〟と〟買い占め転売ヤー〟の違いを、周囲の人に理解してもらうのは難しい
と思っています。
確かに、供給数が少ない商品を買い占めて稼ぐ〝買い占め転売ヤー〟はツイッター等でも度々話題となりますし、イメージは最悪です。



ただ、そういった買い占め転売ヤーと比較して、せどりが真っ当なビジネスかというと、それも正直疑問。
商的流通の観点から考えると、一度市場に流れた商品を仕入れて販売する行為ってやはり異質だし、世の中に存在しなくても誰も困らないし、無くてもそんなに社会も変わらない。
要は〝せどり/転売には存在意義なんて存在しない〟と思っています。
Xで〝せどりと転売の違い〟について議論になり、



せどりと転売は全く別物だ!



店舗が近くにない人のために、商品を提供してあげている!



品薄のプレミア商品を代わりに見つけてあげているだけ!



商品をキレイにクリーニングしているから、社会貢献です!
と様々な理由を並べて、せどりを正当化しようとする方もいますが、正直意味ないですよね。
まぁ一口にせどりといっても手法も様々ありますし、子供のおもちゃを買い占めたりせず、一定のモラルを守って活動されている方も沢山います。



私の知り合いでジャンク品を修理して販売している方がいますが、あの修理スキルはホントにスゴイと思う。
ただ、一般の人からしたら『せどり=転売』というイメージを持つ方が大半でしょうし、それに対して良いイメージをいだいている方なんて、ほとんどいないのが現実です。
なので、無理やりに論理を構築してせどりを正当化しようとしたり、世間のイメージがどうとか社会貢献がどうとか。
そんなことは一切抜きにして、せどりの社会貢献は『納税』と割り切ってしまった方がよほど気持ちが楽になると思います。※せどりでたくさん稼いで、ガッツリ納税する。



お金を稼ぐためにせどりをやって、稼いだ分しっかり納税してます!
個人的には、これでイイんじゃないかと。
ただ、これはあくまでも私個人の意見なので「善か悪か」について、もう少し踏み込んで解説していきます。
1. せどりとは?基本的な仕組みと概要
せどりとは、商品を安く仕入れて高く売ることで利益を得るビジネスモデルです。



簡単に言うと「価格差を活用した商売」ですね。
しかし、単なる「転売」とは異なり、せどりには市場の需要を見極めたり、価値のある商品を発掘したりするスキルが求められます。
1.1 せどりの定義と歴史
「せどり」という言葉の語源は、江戸時代の古本屋業界に由来します。
業者が他店の本を買い取り、別の顧客に販売することを「背取り(せどり)」と呼んでいました。
現在では、古本に限らず、新品・中古品問わずさまざまな商品が取引の対象となっています。
特に、ネット通販の発展により、Amazonやメルカリなどを活用したせどりが一般的になりました。昔は実店舗での仕入れが主流でしたが、今ではオンラインで仕入れ、オンラインで販売する手法が多くなっています。
1.2 せどりと転売の違い
せどりと転売は似ているようで、大きな違いがあります。
せどり | 転売 |
---|---|
市場価値を見極めて適正価格で販売 | 需要の急増を狙って価格を吊り上げる |
古物商許可証が必要な場合がある | 違法になるケースもある |
中古品や新品を問わず幅広く扱う | プレミア商品や限定品が多い |
ポイントは「市場価値に見合った販売をしているか」 という点です。
せどりが善とされるためには、消費者にとって有益な形で提供することが重要です。
2. せどりは善か悪か?議論のポイント
せどりには「市場の活性化につながる良い面」もあれば、「価格の吊り上げや違法行為につながる悪い面」もあります。
つまり、せどりは やり方次第で善にも悪にもなる ということです。
ここでは、せどりが「善」とされる理由と「悪」とされる理由をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
2.1 せどりが善とされる理由
せどりが「市場に良い影響を与える」とされるのには、以下のような理由があります。
2.1.1 せどりは市場の需給バランスを整える
せどりは、「ある地域では余っているが、別の地域では不足している商品」を適切に流通させる役割を果たします。
こうした商品を適切な価格で販売することで、消費者は欲しいものを手に入れられ、売り手も利益を得ることができます。
2.1.2 中古市場の活性化につながる
せどりでは、中古品を扱うケースも多いですそのため、使われなくなった商品が再び市場に流通し、無駄を減らすことにつながります。
リユース・リサイクルの観点から見ても、せどりは環境に優しいビジネスと言えます。
2.1.3 消費者にとってメリットがある場合も
せどりによって、市場に流通しにくい商品が手に入りやすくなるメリットもあります。
しかし、せどりを通じて流通することで、消費者が欲しい商品を見つけやすくなります。
また、時間や手間をかけずに商品を手に入れられるという点でも、せどりは便利な仕組みと言えます。
2.2 せどりが悪とされる理由
一方で、せどりが「悪」とされる理由も存在します。ここでは、特に問題視される3つのポイントを解説します。
2.2.1 価格の吊り上げによる消費者の不利益
人気の商品を買い占め、希少価値を意図的に高めて高額で転売する行為は、消費者にとって大きなデメリットになります。
これにより、本当に欲しい人が定価で買えず、高額な転売品を購入せざるを得なくなるケースが発生します。
こうした行為が横行すると、メーカー側も供給調整を強化し、健全な市場が崩れてしまう可能性があります。
2.2.2 違法転売や規制違反のリスク
せどりの中には、法律違反となるケースもあります。
- チケットの転売(チケット不正転売禁止法違反)
- ライブやスポーツのチケットを転売目的で購入し、定価以上で売る行為は違法です。
- ブランド品・偽ブランドの販売(商標法違反)
- 偽ブランド品をせどりして販売すると、商標権の侵害にあたります。
- 医薬品・食品の転売(薬機法・食品衛生法違反)
- 一般人が医薬品を転売すると法律違反になります。また、食品の転売には厳しい規制があります。
このように、せどりには法的な制約が多いため、正しく理解しておかないと違法行為になってしまう可能性があります。
2.2.3 一部の「転売ヤー」による悪影響
せどりそのものは合法でも、一部の悪質な「転売ヤー」が市場を荒らしているケースがあります。
実際に、人気アーティストのライブチケットや、コロナ禍でのマスク・消毒液の高額転売などが問題視され、転売規制が強化される事態となりました。
まとめ:せどりは「やり方次第」
せどりが善か悪かは、 その手法によって判断される というのが結論です。
- 善となる場合 → 市場の需給バランスを整え、消費者に価値を提供する
- 悪となる場合 → 買い占めや価格の吊り上げを行い、消費者の不利益を生む
では、せどりを健全に続けるためには どんな法律やルールを守るべきなのか? 次のセクションで詳しく解説していきます。
3. せどりの法律と規制:違法にならないために
せどりを続ける上で 最も重要なのは「法律を守ること」 です。知らずに違法行為をしてしまうと、 罰則 を受けるリスクもあります。
ここでは、せどりをする際に知っておくべき法律や規制について、詳しく解説します。
3.1 古物商許可証は必要か?取得方法も解説
3.1.1 古物商許可証が必要なケース
「古物商許可証」とは、中古品の売買を行う際に必要な 警察からの許可証 です。
「新品を仕入れて売るだけなら不要」と思うかもしれませんが、中古品を継続的に販売する場合は、 必ず取得が必要 になります。
許可証が必要なケース
✅ メルカリやヤフオクで中古品を仕入れ、転売する
✅ 中古のブランド品・家電・ゲームなどを仕入れて販売する
✅ フリーマーケットやリサイクルショップで仕入れた商品を再販売する
許可証が不要なケース
✅ 自分で使っていたものを売る
✅ 新品のみを仕入れて販売する
無許可で中古品を売買すると 「古物営業法違反」となり、罰則(3年以下の懲役または100万円以下の罰金) が科される可能性があります。
3.1.2 古物商許可証の取得手順
古物商許可証の取得は、最寄りの 警察署の「生活安全課」 で行います。
申請に必要なもの
- 申請書類(警察署で取得)
- 住民票(本籍地記載のもの)
- 身分証明書(犯罪歴の有無を確認するためのもの)
- 法人の場合は登記簿謄本
- 許可申請手数料(19,000円)
申請から許可が下りるまで 約40日ほど かかるため、せどりを本格的に始める前に申請しておきましょう。
3.1.3 無許可営業の罰則とは
無許可で中古品を販売した場合、「古物営業法違反」となり、 3年以下の懲役または100万円以下の罰金 が科せられます。
「知らなかった」では済まされないので、中古品を扱う場合は 必ず古物商許可証を取得 しましょう。
3.2 違法になるせどりの具体例
せどりの中には、 法律に違反する行為 もあります。知らずに違反しないよう、特に 問題になりやすいケース を紹介します。
3.2.1 チケット転売の法律(チケット不正転売禁止法)
コンサートやスポーツ観戦のチケットを 転売目的で購入し、定価以上の価格で販売する行為は違法 です。
- 禁止行為:
✅ ライブチケットを買い占め、高額で売る
✅ スポーツイベントのチケットを転売する - 違反した場合の罰則:
1年以下の懲役または100万円以下の罰金
「自分が行けなくなったチケットを売る」のは問題ありませんが、「利益目的の転売」は厳しく取り締まられています。
3.2.2 ブランド品・偽ブランドの転売(商標法違反)
偽ブランド品の販売は、 商標法違反 に該当し、 10年以下の懲役または1000万円以下の罰金 という厳しい罰則があります。
特に、以下のようなケースに注意が必要です。
✅ 海外から安く仕入れたブランド品を販売(偽物の可能性がある)
✅ 「本物」と断言できない商品を販売(鑑定なしで販売する)
✅ 商標を無断で使用する(ロゴ入りのコピー品など)
ブランド品のせどりを行う場合は、 正規ルートで仕入れた本物のみを扱う ようにしましょう。
3.2.3 医薬品・食品の転売(薬機法・食品衛生法違反)
医薬品や食品の転売には、 薬機法(旧:薬事法)や食品衛生法 の規制があります。
- 医薬品の転売(薬機法違反)
- 市販の風邪薬や湿布薬を大量購入して転売 → 違法
- 医療機器(コンタクトレンズ・血圧計など)を販売 → 違法
- 食品の転売(食品衛生法違反)
- 個人が加工食品を販売 → 「営業許可」が必要
- 消費期限切れの食品を販売 → 違法
特に 健康に関わる商品は厳しい規制 がありますので、販売する際は注意しましょう。
3.3 違法せどりを避けるためのポイント
せどりを合法的に行うためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
3.3.1 安全な仕入れ先を選ぶ
仕入れ先が 信頼できる店舗や公式ルート であるか確認しましょう。特にブランド品は、 真贋保証 のあるショップから仕入れることが大切です。
3.3.2 法律・規制を定期的にチェックする
法律は変更されることがあるため、定期的に最新情報を確認することが重要です。特に、転売規制が強化されている分野(チケット・医薬品・食品など)は要注意です。
3.3.3 消費者保護の観点を意識する
販売する際は、「消費者にとって価値があるか?」を考えることが大切です。高額転売や買い占め行為は避け、適正価格で販売することで、 健全なせどりビジネス を続けることができます。
5. まとめ:せどりは善にも悪にもなる|正しく行えば有益なビジネス!
せどりは、「やり方次第で善にも悪にもなる」というのが結論です。
- 善とされるせどり → 市場の需給バランスを整え、適正価格で販売する
- 悪とされるせどり → 買い占めや価格の吊り上げ、違法転売を行う
せどりを健全なビジネスとして続けるためには、以下のポイントが重要です。
5.1 法律とモラルを守れば善
✅ 古物商許可証を取得し、中古品の売買を適法に行う
✅ チケット・医薬品・食品など、法律で規制されている商品は扱わない
✅ 消費者にとってメリットのある形で販売する(高額転売を避ける)
✅ 市場の需給を見極め、価値のある商品を適切な価格で提供する
適切にせどりを行えば、 市場に貢献しながら利益を得ることが可能 です。
5.2 違法・悪質転売は絶対に避ける
❌ 買い占めによる価格の吊り上げ(PS5や限定スニーカーなど)
❌ チケットの高額転売(チケット不正転売禁止法違反)
❌ 偽ブランド品の販売(商標法違反)
❌ 医薬品・食品の無許可販売(薬機法・食品衛生法違反)
こうした 違法行為を行えば、罰則を受けるだけでなく、社会的な信用も失います。
大切なのは「法律を守り、適正な価格で、必要な人に届ける」こと。
これからせどりを始める人は、 法律を守りながら、消費者に価値を提供できる販売者 を目指しましょう!