副業くん転売っていつから違法になったんですか?知らないうちに法律違反してたらどうしよう…。罰則もあるって聞いて、ちょっとビビってます。
ここ、ネットの情報がごちゃごちゃです。「転売は違法」と言い切る記事もあって、不安になる気持ちは分かります。
私は会社員の副業でせどりを始めて、物販を11年続けてきました。その中で気にしてきた法律を、「いつから」の順番に整理しておきます。
転売そのものを禁止する法律はありません。ある日から転売がまるごと違法になった、という事実もありません。
違法になるのは、決まった物や決まったやり方だけ。チケットの不正転売(2019年6月14日から)、許可なく中古品を商売で売ること(古物営業法、1949年から)、会場の近くでのダフ屋行為(都道府県の条例)などです。
2020年には、マスクと消毒液の転売が一時的に禁止されました。今は解除されています。
この記事の法律の内容は、2026年10月7日にe-Gov法令検索・文化庁・消費者庁などの公式情報で確認しています。
転売はいつから違法?年表でざっくり整理
まずは「いつから」に答えちゃいますね。年表にすると、転売が全部ダメになった日はないと分かります。
大事なのは、法律が禁止しているのは「転売」全体ではなく、特定の物とやり方だけという点です。
| いつ | できごと | 中身 |
|---|---|---|
| 1949年 | 古物営業法ができる | 中古品を商売で売るには許可が必要 |
| 各都道府県 | 迷惑防止条例 | 会場の近くなどでのダフ屋行為を禁止 |
| 2019年6月14日 | チケット不正転売禁止法が施行 | 決まったチケットを、業として定価をこえて売るのを禁止 |
| 2020年3月15日〜8月29日 | マスクの転売禁止(政令) | 買った値段をこえる転売を禁止。今は解除 |
| 2020年5月26日〜8月29日 | 消毒液の転売禁止(政令) | マスクと同じ。今は解除 |
| 2025年6月1日 | 刑罰の「懲役」が「拘禁刑」に | 古物営業法・チケット法の罰則の名前が変わった |
「転売禁止法」とよばれているのは、ほとんどの場合2019年のチケット不正転売禁止法のことです。名前だけ聞くと、全部の転売がダメになったように聞こえちゃいますよね。
チケット不正転売禁止法(2019年6月14日から)
いちばん話題になったのがこの法律です。ただ、対象はかなりしぼられています。
禁止されているのは、「特定興行入場券」を、業として、興行主の同意なく、販売価格をこえて売ることです。
- 興行主の同意のない転売を禁止していることが、買うときに示され、券面にも書いてある
- 公演の日時と場所、入場する人か座席が指定されている
- 買う人の氏名と連絡先を確認していて、そのことが券面に書いてある
つまり、すべてのチケットが対象ではありません。上の条件を満たすコンサートやスポーツの指定席チケットなどが対象です。
罰則は、1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方(第9条)
「業として」なので、くり返し売って利益を出そうとする人がねらわれています。
急に行けなくなったチケットは?
買った値段以下で、公式のリセールサービスなどで手放すのは問題になりません。気になるなら、公演の公式が用意している方法を使うのが安心です。
ダフ屋との違いは、こちらの記事でくわしくまとめています。


古物営業法(1949年から):中古品を売るなら許可が必要
せどりをする人がいちばん関係するのは、実はこっちです。
中古品(古物)を仕入れて売る商売をするなら、住んでいる都道府県の公安委員会から「古物商許可」を取る必要があります。窓口は警察署です。
許可なく古物の商売をすると、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(第31条)
罰則は、チケット法よりも重いです。
- 自分で使っていた不用品を売るだけ → 許可はいらない
- 売るために中古品を仕入れる → 許可がいる
- 新品をお店やネットで仕入れて売る → いらないことが多いが、一度消費者の手に渡った物は古物になることも
新品と古物の線引きは、意外とややこしいです。くわしくは、こちらの記事で解説しています。


ほかに転売で違法になるケースと罰則
チケットと古物のほかにも、気をつけたいケースがあります。どれも「転売だから」ではなく、やり方や物の問題です。
共通するのは、人をだます売り方や、売るのに資格がいる物を勝手に売ることがアウト、という点です。
| ケース | 中身 | 主な法律 |
|---|---|---|
| ダフ屋行為 | 会場の近くなどでチケットを高く売る | 都道府県の迷惑防止条例 |
| 偽物の販売 | ニセブランド品などを売る | 商標法など |
| だます売り方 | ない商品を売る、状態をいつわる | 詐欺罪になりうる |
| 許可がいる物 | お酒・医薬品・化粧品の輸入品など | 酒税法・薬機法など |
| マスク・消毒液 | 2020年の一時的な禁止(今は解除) | 国民生活安定緊急措置法の政令 |
どれも、ふつうに仕入れて、ふつうに説明して売っているかぎり、関係ないものばかりです。
転売にかかわる罰則を一覧で見ると
罰則がバラバラで分かりにくいので、表にまとめておきますね。こうして並べると、ふつうのせどりとは別の話だと分かります。
罰則があるのは、法律や条例で決められた行為をしたときだけです。仕入れて売ること自体に罰則はありません。
| 法律 | 罰則(2026年10月時点) |
|---|---|
| 古物営業法(許可なく古物の商売) | 3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| チケット不正転売禁止法 | 1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、または両方 |
| 迷惑防止条例(ダフ屋) | 都道府県ごとにちがう |
| 詐欺など、だます売り方 | 刑法などで重く罰せられる |
どれも、2025年6月1日から「懲役」が「拘禁刑」という名前に変わっています。古い記事で「懲役」と書いてあるのは、そのころの書き方です。
法律より身近な「お店・アプリのルール」にも注意
実は、せどりで先にぶつかるのは法律より規約のほうです。
お店やフリマアプリは、法律とは別に、自分たちのルールで転売や出品を制限できるようになっています。破ると、法律違反でなくてもアカウントの停止などがあります。
- 「おひとり様1点まで」などの購入制限がある商品
- 転売目的の購入を禁止している抽選品や限定品
- 品不足で問題になった商品(フリマアプリが一時的に出品を禁止することも)
- クレジットカードの規約で禁止されている使い方
たとえば、お米が品薄になったときは、メルカリで出品が禁止されました。くわしくはこちら。


なぜ転売が規制されるの?背景を知ると線引きが分かる
規制の理由を知っておくと、「これは大丈夫かな?」の判断がしやすくなります。
規制されているのは、本当に欲しい人が買えなくなる、だまされる、盗品が出回るといった困りごとが起きるケースです。
チケット法は、ファンが定価で買えなくなる問題への対策。古物営業法は、盗品が中古品として売られるのを防ぐための法律です。マスクの規制は、品不足のときに買い占めが起きたからでした。



ぶっちゃけ、法律より先に「お店のルール」や「メーカーの販売条件」でつまずく人のほうが多い印象です。
せどりを合法に続けるための5つのポイント
最後に、せどりを安心して続けるためのポイントです。旧版で書いていた5つを、今の法律に合わせて直しました。
いちばん大事なのは、ルールで転売が禁止されている物には手を出さないことです。法律だけでなく、お店やサービスの規約もふくみます。
- 転売禁止の販売条件や規約がある物(抽選品・指定席チケットなど)は買わない
- 相場から大きく外れた価格をつけない(フリマアプリの規約にも注意)
- 中古品を仕入れるなら古物商許可を取る
- 仕入れ先が分かる物だけ扱い、レシートや請求書を残す
- 利益が出たら税金の申告をする
ちなみに、旧版では「転売目的で買わない」と書いていましたが、それだとせどり自体ができません。ごめんなさい(笑) 正しくは「転売が禁止されている物を買わない」です。
転売と小売のちがいも知っておくと、説明しやすくなります。


iPhoneの転売で逮捕されることはある?違法になるケース
チケットとちがい、iPhone専用の転売の法律はない、というのが答えです。ただ、お店で買った物を仕入れて売り続ける場合は、古物になることがあります(上の古物営業法の節を参照)
それでも「逮捕」の話を聞くのは、やり方のほうに問題があるケースがあるからです。主なものを表にまとめます。
| ケース | かかわる法律 |
| 中古のiPhoneを仕入れて、許可なく売り続ける | 古物営業法(無許可営業) |
| 盗まれた物と知りながら買い取って売る | 刑法(盗品等関与罪) |
| 使うつもりも払うつもりもないのに携帯を契約して、端末を業者に渡す | 販売店に対する詐欺罪(警視庁の案内) |
| 自分名義の通話できる携帯・SIMを、携帯会社に無断で売ることをくり返す | 携帯電話不正利用防止法違反になる可能性(警視庁の案内) |
警視庁は「携帯を契約するバイト」「契約した携帯電話は当方で転売します」といった誘いに注意をよびかけています。契約して業者に渡しても、端末の代金や利用料金を払う義務は残ります。
チケット法のように「定価より高く売ったらアウト」という決まりではありません。中古を扱うなら許可を取り、出どころの分からない端末や、契約をからめた話には近づかないことです。
転売と法律でよくある質問
最後に、転売と法律についてよく聞かれることをまとめておきますね。
- 定価より高く売るのは違法ですか?
-
ふつうの商品なら違法ではありません。違法になるのは、チケット法の対象のチケットや、2020年当時のマスク・消毒液などの決まった物です。
- 転売で逮捕されることはありますか?
-
許可のない古物の商売、チケットの不正転売、偽物の販売、詐欺などは、刑事罰の対象です。ふつうのせどりで逮捕されることは考えにくいです。
- 不用品をフリマアプリで売るのも転売?
-
自分で使っていた物を売るだけなら、古物商許可もいりません。
- 転売の利益に税金はかかりますか?
-
かかります。会社員なら、副業の所得が年20万円をこえると確定申告が必要になるのが目安です。20万円以下でも、住民税の申告はいるので気をつけてください。
せどりと転売の違いは、こちらで書いています。


まとめ
- 転売そのものを禁止する法律はない。ある日から全部違法になったわけでもない
- チケットの不正転売は2019年6月14日から禁止(特定興行入場券が対象)
- 中古品の商売には古物商許可がいる(古物営業法、1949年から)
- マスク・消毒液の転売禁止は2020年の一時的なもので、今は解除
- 罰則は2025年6月から「懲役」が「拘禁刑」に変わった
法律を知っておけば、必要以上にビビることはありません。ルールを守って、堂々とせどりを続けていきましょう。












