副業くんFBAに預けてある在庫、Amazon以外でも売れたらいいのにな…。メルカリや自分のネットショップで売れたら、Amazonの倉庫から送ってもらえたりしませんか?
それができるのが「FBAマルチチャネルサービス」です。FBAの倉庫にある在庫を、Amazon以外で売れた注文でも、Amazonが代わりに梱包して発送してくれます。
便利なサービスですが、どこで売るかによっては使えないので注意が必要です。たとえばメルカリでは、ほかのサービスから購入者に直接発送することが禁止されています。
この記事では、FBAマルチチャネルサービスのしくみと料金、使う前に知っておきたい注意点、販路ごとのルールを、Amazonとメルカリの公式情報で確認してまとめました。
先に結論から。
FBAマルチチャネルサービスは、FBAの在庫を、自分のネットショップなどAmazon以外で売れた注文にも発送してくれるサービスです。
料金は商品1点ごとの配送代行手数料と保管手数料。メルカリでは規約で禁止されている使い方になるので、使うのは自社のネットショップや、利用を認めている販路にしましょう。
FBAマルチチャネルサービスとは
FBAマルチチャネルサービス(MCF:マルチチャネルフルフィルメント)は、Amazonの倉庫(フルフィルメントセンター)に預けている在庫を、Amazon以外の販売経路で売れたときにも、Amazonが梱包・発送してくれるサービスです。
ふだんのFBAと同じように、商品をAmazonの倉庫に送ります。
自分のネットショップや、ほかのショッピングモールで商品が売れます。
セラーセントラルから、マルチチャネルサービスの注文を作ります。
選んだ配送スピード(通常配送、お急ぎ便、お届け日時指定便)で、Amazonが購入者に届けます。
(2026年10月時点・Amazon出品サービスの公式サイトで確認)
使える人の条件
マルチチャネルサービスは、FBAで販売している商品だけが対象です。Amazonで出品せずに、マルチチャネルサービスだけを使うことはできません。FBAの在庫は、Amazonで売れた注文にも、マルチチャネルサービスの注文にも使えます。(2026年10月時点・Amazon出品サービスの公式サイトで確認)
つまり、FBAで販売している人なら、在庫をそのまま別の販路でも売れるということです。Amazonでなかなか売れない商品や、在庫を多めに仕入れた商品を、ほかの販路でも売りたいときに役立ちます。
マルチチャネルサービスの料金
料金は、商品1点ごとのピッキング・梱包・発送にかかる「配送代行手数料」と、倉庫に置いている間の「在庫保管手数料」です。長期の契約はなく、使った分だけ払うしくみです。
Amazonが公開している料金の例は、次のとおりです。
| 商品の例(サイズ区分) | 通常配送(約3日) | お急ぎ便(1〜2日) |
| SDカード(小型) | 561円 | 607円 |
| ビタミン剤(標準1) | 581円 | 627円 |
| オーバーイヤーヘッドホン(標準5) | 624円 | 643円 |
(2026年10月時点・Amazonマルチチャネルサービスの料金ページで確認。料金はサイズ・重さ・配送スピードで決まります。最新の料金表は、セラーセントラルか公式の料金ページで確認してください)
- 2点以上の注文は、最大25%の割引がある
- 在庫保管手数料は、10cm×10cm×10cmあたり3.10円から
- 271日以上保管している在庫には、長期在庫の追加手数料がかかる
- Amazonで売れたときのFBA手数料より高い
料金はこれまで何度か改定されています。2023年6月には値上げ、2024年9月には標準サイズの区分が細かく分けられて、平均で値下げされました。昔の料金表を載せている記事も多いので、必ず最新の料金を確認しましょう。



自分で梱包して送る手間と、段ボールなどの資材代を考えると、1点ずつ頼める料金としては使いやすいと思います。
使う前に知っておきたい注意点
便利なサービスですが、Amazonから届くことを完全には隠せません。購入者が戸惑わないように、次の点を知っておきましょう。
お客さんの対応は自分でする
マルチチャネルサービスの注文は、Amazonのカスタマーサービスは対応してくれません。配送の問い合わせ、交換、返金、返品の受付は、出品者が自分で対応します。(2026年10月時点・Amazon出品サービスの公式サイトで確認)
返品は、自分の指定した場所か、Amazonの倉庫に送ってもらうよう、お客さんにお願いできます。Amazonの倉庫に戻せば、その商品をまたAmazonの在庫として使えます。
段ボールは無地とは限らない
Amazonは、ロゴの入っていない無地の段ボールで出荷できる倉庫を広げていると案内しています。ただ、すべての注文が無地の段ボールで届くとは限りません。「Amazonで買っていないのに、Amazonから届いた」と驚かせないよう、販売ページなどで「発送はAmazonに委託しています」と伝えておくと安心です。
配送業者は選べない
配送業者はAmazonが決めるので、出品者やお客さんが選ぶことはできません。お届けのスピードは、通常配送・お急ぎ便・お届け日時指定便から選べます。
追跡番号は発送後に分かる
注文の状況は、セラーセントラルの「注文」から確認できます。発送されると、お問い合わせ伝票番号と、追跡サイト「Swiship」へのリンクが表示されます。発送前は、発送予定日とお届け予定日が表示されます。(2026年10月時点・Amazon出品サービスの公式サイトで確認)
ギフトの包装はできない
マルチチャネルサービスでは、ギフトの包装には対応していないとされています。プレゼント用の注文が多い商品は、注意しましょう。
納品書のコメントは設定しておく
マルチチャネルサービスで発送すると、Amazonの形式の納品書が同封されます。私が使っていたときは、納品書に載るコメントや出品者名を、セラーセントラルのFBAの設定から変えられました。お客さんへのお礼や、問い合わせ先、Amazonから発送していることなどを書いておくと親切です。
注文を作るとき、お届け先の名前に「様」を付けないようにしましょう。「田中 太郎 様」と入れると、伝票では「田中 太郎 様 様」になってしまいます。
どこで売るなら使える?販路ごとのルール
マルチチャネルサービスは、販路のルールで認められているかを先に確認することが大切です。
メルカリ:使えない
メルカリは、ECサイトなどメルカリ以外のサービスから購入者に直接発送することや、配送代行サービスを使うことを禁止しています。手元にない商品の出品も禁止です。違反すると、取引のキャンセル、商品の削除、利用制限になることがあります。メルカリで売れた商品を、マルチチャネルサービスで発送するのはやめましょう。(2026年10月時点・メルカリ公式ヘルプで確認)


自社のネットショップ:使いやすい
BASEやShopifyなど、自分で作ったネットショップなら、ルールは自分で決められます。マルチチャネルサービスがいちばん使いやすい販路です。APIや、マルチチャネルに対応した出品管理ソフトでつなぐと、注文から発送の依頼までを自動にすることもできます。
楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのモール:ガイドラインを確認
ショッピングモールに出店している場合は、そのモールの出店者向けのガイドラインで、配送の委託や梱包、納品書について決まりがないかを確認しましょう。モールによっては、納品書や伝票の表記、段ボールについての決まりがあることがあります。



「便利だから」と規約を確認せずに使うと、せっかく育てたアカウントを失うことにもなりかねません。販路のルールは必ず先に見ておきましょう。
価格は、Amazonと同じかそれより安く
マルチチャネルサービスで発送すると、Amazonから届いたことが購入者に分かります。もしAmazonより高い値段で売っていると、「Amazonで買えば安かったのに」と思われて、キャンセルやクレームにつながることがあります。
ほかの販路で売るときは、Amazonと同じ価格か、少し安い価格にしておくのがおすすめです。
- たくさん仕入れて、在庫が多くなっている商品
- 利益は大きいけれど、Amazonでは売れるまでに時間がかかりそうな商品
- 自社のネットショップでも売りたい、自分のブランドの商品
よくある質問
- FBAを使っていなくても、マルチチャネルサービスだけ使えますか?
-
使えません。FBAで販売している商品だけが対象です。
- お客さんからの問い合わせは、Amazonが対応してくれますか?
-
対応してくれません。配送の問い合わせや返品・返金は、出品者が対応します。
- メルカリで売れた商品を、マルチチャネルサービスで送ってもいいですか?
-
メルカリでは、メルカリ以外のサービスから購入者に直接発送することや、配送代行サービスの利用が禁止されています。使わないようにしましょう。
- 料金はいくらですか?
-
商品のサイズ・重さ・配送スピードで決まります。2026年10月時点の公式の例では、小型の商品の通常配送で561円です。2点以上の注文は割引があります。
まとめ
- FBAマルチチャネルサービスは、FBAの在庫をAmazon以外で売れた注文にも発送してくれるサービス
- 使えるのはFBAで販売している商品だけ。料金は1点ごとの配送代行手数料と保管手数料
- お客さんの対応は出品者がする。段ボールは無地とは限らず、配送業者は選べない
- メルカリでの利用は規約違反。自社のネットショップなど、認められている販路で使う
- 価格はAmazonと同じか、少し安くしておく










