副業くん問屋から仕入れてみたいんですけど、副業でやってる個人でも相手にしてもらえるんですか?前もって準備しておくものってありますか?
ネットショップや家電量販店での仕入れに慣れてくると、「もっと安く、安定して仕入れられないかな」と考えるようになります。そこで候補に上がるのが、問屋(卸)からの仕入れです。
私は、問屋仕入れを2年ほど続けていた時期があります。当時は月の売り上げが約200万円、手元に残る利益が30万円ほど(利益率15%くらい)でした。売り上げだけ見れば、もっと大きく稼いでいる人はたくさんいます。ですが、
- リサーチをほとんどしない
- 手間がほとんどかからない
- メールやFAXで注文するだけ
この形で月200万円を売れるなら、魅力を感じませんか。忙しい仕事の合間にせどりをしている会社員にこそ、効率よく稼げる問屋仕入れを知ってほしいと思っています。
この記事では、問屋仕入れの基礎知識、メリット・デメリット、事前の準備、問屋の探し方と交渉の流れ、Amazonで売るときの注意点までまとめました。
先に結論から。
問屋仕入れは、個人でもできます。まずは会員登録だけで使えるネットの卸サイトから始めて、慣れてきたらメールや電話で問屋に直接アプローチしていくのがおすすめです。
仕入れたら、仕入れの請求書は必ず保管しておきましょう。Amazonで真贋調査を受けたときに、仕入れ先の証明として求められることがあります。
問屋仕入れとは
問屋仕入れとは、その名のとおり、卸問屋から商品を仕入れることです。メーカーで作られた商品は、次のような流れで私たち消費者に届きます。
商品を作ります。
メーカーから商品を仕入れて、小売店に売ります。
ネットショップ、家電量販店、ホームセンターなど。ふつうのせどりは、ここから仕入れます。
メルカリやヤフオクで仕入れる場合は、ここからの仕入れです。
消費者に近づくほど、間に入る会社の利益や流通のコストが乗るので、値段は高くなります。
- 問屋が、メーカーから1,000円で仕入れる
- 小売店が、問屋から1,500円で仕入れる
- 消費者が、小売店から2,000円で買う
せどりで稼ぐうえで、いちばん大事なのは「どれだけ安く仕入れられるか」です。小売店より1つ上流の問屋から仕入れれば、小売店で仕入れているせどらーと、値段で大きな差をつけられます。



でも、問屋から仕入れるって、なんだか特別なことをしているイメージがあります…。
そう感じる人は多いと思いますが、実はまったく特別なことではありません。むしろ、小売店から買って売るせどりのほうが、ふつうの商売から見ると変わったやり方です。問屋から仕入れて売るのは、お店ならどこでもやっている、ごく当たり前の商売の形です。
問屋は個人でも契約できる?
問屋仕入れで、いちばん多い質問がこれです。
結論からいうと、個人でも問屋から仕入れることはできます。私が実際に取引していた問屋の担当者の方からは、取引の相手が法人か個人かは、あまり気にしていないと聞きました。
もちろん、「法人でなければ取引しない」という問屋もあります。ただ、問屋の本音は「信頼できる相手に、たくさん買ってほしい」です。きちんとした連絡ができて、継続して買ってくれる相手だと思ってもらえれば、個人でも十分に取引できます。
ネットの卸サイトでも、個人で登録できるところがあります。たとえば「NETSEA(ネッシー)」は、公式サイトで会員登録無料、個人・法人ともに歓迎とうたっています。(2026年10月時点・NETSEA公式サイトで確認)
問屋仕入れのメリット
メリット① 小売店より安い卸価格で仕入れられる
いちばんのメリットは、やはり値段です。問屋や商品のジャンルによって変わりますが、私が取引していたころは、定価の6〜7掛け(30〜40%引き)で仕入れられることが多くありました。
問屋と長くいい関係を続けていれば、卸価格の交渉ができることもあります。最初は6〜7掛けだったものが、取引を続けるうちに、さらに安くしてもらえることもありました。
メリット② ライバルが少ない
値段と同じくらい大きいのが、ライバルが少ないことです。問屋仕入れは「面倒くさそう」というイメージが強いので、やっている人がとても少ないのです。ネットショップのように、今すぐ簡単に仕入れられる方法ではないので、面倒に感じて手を出さない人が多いのが現実です。
実際は、問屋を探す作業も、問い合わせの作業も、難しいことはひとつもありません。私は、最終的に楽に稼ぐために、少しハードルの高いところを淡々とやることが大事だと思っています。その意味で、問屋仕入れはぴったりの方法です。
メリット③ リサーチなしで、同じ商品をくり返し仕入れられる
せどりのような1回きりの仕入れではなく、同じ商品をまとめて、くり返し仕入れられるのも魅力です。売れる商品が決まれば、毎回リサーチする必要はありません。ネットショップのような「おひとり様1個まで」という制限もありません。
ただし、たくさん仕入れられるからといって、何も考えずにまとめ買いするのはNGです。1か月で売り切れる数だけ仕入れるのが基本です。
メリット④ 全国どこにいても、メールや電話で仕入れられる
問屋への注文は、メール・電話・FAXがほとんどです。スマホとインターネットが使えれば、住んでいる地域に関係なく仕入れができます。店舗せどりのように、近くにお店があるかどうかで差がつくこともありません。
問屋仕入れのデメリット
デメリット① 現金の前払いが基本
問屋の支払いは、現金の前払いが基本です。クレジットカードが使える問屋や、月末締め・翌月末払いのような「掛け払い」ができる問屋もありますが、最初は前払いと考えておきましょう。カードで仕入れて支払いを先にのばす、ということができないので、手元の資金に余裕を持っておく必要があります。
デメリット② まとめ買い(ロット)が必要なことがある
商品によっては、「1ケース10個入り」「1ケース24本入り」のように、まとめて買うことが条件になっていることがあります(1個から仕入れられる問屋もたくさんあります)。
よく売れている商品なら問題ありませんが、あまり売れない商品をまとめて仕入れると、売り切るまでに時間がかかり、お金が回らなくなります。まとめ買いが必要な商品は、Amazonで1か月に何個くらい売れているかを確認してから仕入れましょう。
デメリット③ 契約まで時間がかかる
問い合わせから取引の開始までに、数日から数週間かかることもあります。問い合わせたすべての問屋と取引できるわけでもありません。すぐに結果を出したい人には、もどかしく感じるかもしれません。
- メリット:卸価格で安く仕入れられる/ライバルが少ない/同じ商品をくり返し仕入れられる/全国どこでもできる
- デメリット:現金の前払いが基本/まとめ買いが必要なことがある/契約まで時間がかかる
問屋の種類と、始めやすさ
ひとくちに問屋といっても、いろいろな形があります。大きく分けると次の3つで、下にいくほどハードルは高いですが、ライバルは少なくなります。
| 種類 | 始めやすさ | 特徴 |
| ① 会員登録だけで使えるネットの卸サイト | かんたん | ネットショップとほぼ同じ感覚で使える。カード払いができることも多い |
| ② 審査や書類の提出が必要なネットの卸サイト | ふつう | 本人確認や事業の実態(ネットショップのURLなど)を見られる。書類の手間がある分、ライバルが減る |
| ③ メールや電話で直接アプローチする問屋 | むずかしい | ネットで商品を売っていない問屋。ほかのせどらーがまねできない、自分だけの仕入れ先になる |
問屋仕入れを始めるなら、まずは①②のネットの卸サイトで慣れて、最終的に③の「自分だけの問屋」を見つけるのが目標です。③は手間がかかるだけで、作業そのものは難しくありません。基本的なことを淡々とくり返せば、取引できる問屋は必ず見つかります。
ネットの卸サイトの例
| サイト | 費用 | 特徴 |
| NETSEA(ネッシー) | 会員登録無料 | 個人・法人ともに歓迎。取り扱いの商品数がとても多い |
| スーパーデリバリー | フリープラン月0円/スタンダードプラン月2,200円(税込) | 審査あり。スタンダードプランは、決済でのポイント還元や商品情報のダウンロードが使える |
(2026年10月時点・各社の公式サイトで確認)
スーパーデリバリーの審査に通るためのポイントは、こちらでくわしく解説しています。


「問屋」とは名ばかりのお店に注意
ネット上には、名前に「問屋」と付いていても、値段はふつうのネットショップとほとんど変わらないお店もたくさんあります。いくつか商品を調べて、ほかのネットショップと値段が変わらないようなら、時間をかけずに次の問屋を探しましょう。
問屋仕入れの利益の考え方【計算例】
問屋仕入れは、1個あたりの利益は小さくても、同じ商品をまとめて、くり返し売ることで利益を積み上げる方法です。ざっくりした計算例で見てみましょう。
| 項目 | 金額(1個あたり) |
| Amazonでの販売価格 | 2,000円 |
| 問屋からの仕入れ値(定価2,000円の6掛け) | 1,200円 |
| Amazonの手数料とFBAへの送料など(例) | 500円 |
| 利益 | 300円(利益率15%) |
(数字は説明のための例です。手数料は商品のカテゴリやサイズで変わるので、実際はセラーセントラルの料金シミュレーターなどで計算してください)
1個300円の利益でも、月に100個売れる商品が10種類あれば、月に30万円の利益になります。私が問屋仕入れをしていたころの利益率も15%くらいでした。せどりのように1個で大きく稼ぐのではなく、売れる商品を少しずつ増やしていくイメージです。
問屋仕入れでは、同じ商品をくり返し仕入れます。最初の数回で、どれくらいのペースで売れるかを確認してから、仕入れる数を増やしていきましょう。
問屋仕入れの前に準備しておくもの
問屋とやりとりするために、最低限そろえておきたいものが4つあります。
① 問屋とのやりとり用のメールアドレス
ふだん使っているアドレスとは別に、問屋とのやりとり用のメールアドレスを1つ用意しましょう。屋号(お店の名前)が入ったアドレスだと、信頼してもらいやすくなります。私は専用のドメインを取ってアドレスを作っていましたが、難しければGmailでもかまいません。
② 固定電話の番号
問屋によっては、取引の条件として「固定電話で連絡がとれること」を求められることがあります。今は、家に電話回線を引かなくても、スマホで使えるIP電話のサービスで固定電話の番号を持てます。月額の料金や通話料はサービスによって違うので、比べて選びましょう。
③ FAXを受けられる環境
「注文はFAXで」という問屋は、今でも意外と多いです。FAXの機械がなくても、メールでFAXを送ったり受けたりできる「インターネットFAX」のサービスがあります。



メールのほうが早いのに…と思いますが、相手のやり方に合わせるしかありません。(笑)
④ 開業届(できれば)
開業届の提出は必須ではありませんが、出しておいたほうが有利です。取引の条件に、個人事業主であることの証明を求める問屋もあります。開業届は、無料の会計ソフトを使えば自宅で作って出すこともできます。


- 問屋とのやりとり用のメールアドレス(できれば屋号入り)
- 固定電話の番号(IP電話でOK)
- FAXを受けられる環境(インターネットFAXでOK)
- 開業届(必須ではないが、あると有利)
問屋の探し方と、取引までの流れ
いちばん基本的な方法です。たとえば食品の問屋を探すなら、「食品 問屋」「食品 卸」などで検索します。出てきた問屋に、ひとつずつアプローチしていきます。派手さはまったくありませんが、このコツコツした作業を続けられるかどうかが、問屋仕入れで結果を出せるかの分かれ目です。
ふつうのビジネスマナーに沿ったメールであれば大丈夫です。ここでメールの例文を出すと、読んだ人がみんな同じ文面で送ってしまうので、あえて載せません。自分が問屋の担当者だったら、どんなメールなら「この人の話を聞いてみよう」と思うかを考えて、自分の言葉で書いてみてください。
取引できそうなら、扱っている商品のリストがもらえるか聞いてみましょう。JANコードと卸価格が載ったリストがあれば、Amazonの値段と比べて、利益の出る商品だけを選べます。
仕入れたい商品が決まったら、見積もりをお願いして、利益が出るなら注文します。分からないことは、問屋の担当者に遠慮なく質問しましょう。たいていは丁寧に教えてくれます。
商品リストは、ツールでまとめて調べる
問屋の商品リストは、数千件になることもあります。1件ずつ手作業でAmazonの値段を調べるのは現実的ではありません。JANコードの一覧からAmazonの価格や売れ行きをまとめて調べられるツールを使うと、リストのチェックがぐっと速くなります。
商品リストがもらえなかったときは
- 扱っているメーカーを聞く
- そのメーカーの商品で、Amazonが自分で在庫を持っていない(Amazon本体が売っていない)商品をリストにする
- そのリストを問屋に渡して、見積もりをお願いする
こちらから「この商品はいくらで仕入れられますか?」と聞く方法です。見積もりを見て、利益が出る商品を仕入れていきます。
近くの卸売市場に行ってみる
いちばん手っ取り早いのは、地元の卸売市場をのぞいてみることです。実は、私が最初に問屋と取引を始めたのもこの方法でした。
当時住んでいた札幌の中央卸売市場の中にあるお菓子の問屋に声をかけて、仕入れをしていた時期があります。たとえば「白いブラックサンダー」は、いくつかの種類を合わせて1,000個以上をAmazonで売りました。在庫がなくなったら電話で商品を確保して、車で取りに行き、その足で郵便局からAmazonの倉庫に送る。これのくり返しでした。
今は出品者が増えたことと、問屋の条件が変わったことで扱っていませんが、近くに卸売市場があるなら、一度足を運んでみてください。
Amazonで売るときに気をつけること
問屋から仕入れた商品をAmazonで売るときは、次の点に注意しましょう。
仕入れの請求書は、必ず保管しておく
Amazonでは、商品が本物かどうかを確認する「真贋調査」を受けることがあります。そのとき、仕入れ先が発行した請求書の提出を求められることがあります。仕入れ先の会社名や連絡先が書かれた請求書を出せないと、出品が止まることもあります。
問屋によっては、きちんとした請求書を出してくれないこともあります。取引を始める前に、請求書を発行してもらえるかを確認しておくと安心です。請求書に必要な項目は変わることがあるので、くわしくはセラーセントラルのヘルプで確認してください。


出品できるかどうかを先に確認する
メーカーやカテゴリによっては、Amazonで出品が制限されている商品があります。まとめて仕入れてから出品できないと分かると大変です。注文する前に、セラーセントラルで出品できるかを確認しましょう。
問屋が「ネット販売NG」にしている商品に注意
問屋やメーカーによっては、ネットでの販売を禁止している商品があります。取引の条件はよく読んで、分からないことは問屋に確認してから売るようにしましょう。
よくある質問
- 個人でも問屋と取引できますか?
-
できます。「法人のみ」という問屋もありますが、多くはありません。きちんとした連絡ができて、継続して買ってくれる相手だと思ってもらうことが大切です。
- 開業届は出さないとダメですか?
-
必須ではありませんが、取引の条件にしている問屋もあるので、出しておくと有利です。
- 最初はどこから始めればいいですか?
-
会員登録だけで使えるネットの卸サイトから始めて、問屋仕入れの流れに慣れるのがおすすめです。
- 問屋への問い合わせのメールは、どう書けばいいですか?
-
ふつうのビジネスメールで大丈夫です。自分が問屋の担当者だったらどう感じるかを考えて、どんなお店で、どんな商品を、どれくらい買いたいのかを分かりやすく伝えましょう。
まとめ
- 問屋仕入れは、小売店より上流から安く仕入れる方法。個人でもできる
- メリットは、安さ・ライバルの少なさ・くり返し仕入れられること
- デメリットは、前払い・まとめ買い・契約までの時間
- まずはネットの卸サイトで慣れて、最終的に自分だけの問屋を見つける
- 仕入れの請求書は必ず保管。Amazonの真贋調査で求められることがある
問い合わせた問屋がすべて取引してくれるわけではありませんし、扱っている商品がすべて利益になるわけでもありません。せどりと同じで、問屋仕入れも地道な作業の積み重ねです。
私が問屋仕入れを始めたきっかけは、「小手先のテクニックではなく、まっとうな物販がしたい」という思いでした。問屋から仕入れて売るのは、ふつうの商売では当たり前のことです。当たり前のことを当たり前にやるだけで、長く使えるスキルが身につきます。ぜひチャレンジしてみてください。
ネットショップでの仕入れ先は、こちらでまとめています。











