副業くん人気のゲーム機やカードって、すぐ転売されますよね。メーカーは、なんでもっと転売対策をしないんですか?
そう思いますよね。ただ、企業も対策したくないわけではありません。したくても、できない事情があります。
企業が転売対策に踏みきれない理由と、それでも実際にやっている対策、転売が社会にあたえる影響をまとめます。
企業が転売対策をしきれないのは、お金がかかるうえに、ふつうのお客さんまで買いにくくなり、法律でも止められる範囲がせまいからです。
日本では、チケットなど一部をのぞいて、買った物を転売すること自体は違法ではありません。だから企業は、抽選や購入数の制限、本人確認、増産といった「買い方」の工夫で対策しています。
この記事の法律と各社の対策は、2026年10月7日に公的機関の資料と各社の発表・報道で確認しています。
転売対策をしたくてもできない5つの理由
まずは、企業が対策に踏みきれない理由からいきましょう。どれも「なるほど、それは困るな」っていう話です。
ひとことで言うと、対策を強くするほど、お金がかかり、ふつうのお客さんも買いにくくなるのが悩みどころです。
1. 対策にお金がかかりすぎる
抽選のしくみ、本人確認、購入数をチェックするシステム、不正な注文を見張る人。どれも作るのにも動かすのにもお金がかかります。
しかも、発売直後の数日のためだけに大きなシステムを用意するのは、中小企業にはかなりの負担です。その費用は、最終的に商品の値段にのってしまうこともあります。
2. ふつうのお客さんの不満が増える
本人確認や会員登録、抽選。転売を防ぐ手続きは、ふつうに買いたい人にとっては「めんどくさい」だけです。
手続きが多いほど、お客さんの不満は増えます。転売対策のつもりが、お店の評判を下げてしまうこともあるわけです。
3. 法律で止められる範囲がせまい
日本には、買った物を転売すること自体を広く禁止する法律はありません。法律で禁止されているのは、チケット不正転売禁止法の対象になるチケットなど、ごく一部です。
さらに、メーカーがお店の売値を決めて守らせることは、独占禁止法で原則として禁止されています(再販売価格の拘束)
お客さんの情報を集めるにも、個人情報保護法のルールがあります。
4. 売れるはずの物が売れなくなる
購入数を1人1個にしたり、抽選にしたりすると、本当に必要な人まで買えなくなることがあります。家族の分も買いたい人、急いでいる人は、ほかのお店に流れてしまいます。
転売で失うものと、対策で失う売上。どちらが大きいかは、企業にとってかなりむずかしい判断です。
5. 転売する側の手口がどんどん巧妙になる
たくさんのアカウントや住所を使う、自動で注文するプログラム(ボット)を使う、人を雇って並ばせる。対策をしても、すり抜ける方法がすぐに出てきます。
まさに、いたちごっこです。どこまでお金をかけて追いかけるか、企業は毎回悩んでいます。
それでも企業がやっている転売対策
とはいえ、何もしていないわけではありません。最近は、けっこう本気の対策も増えてきました。
今の主流は、「誰に、どうやって売るか」を工夫して、転売目的の人に回りにくくするやり方です。
| 対策 | ねらい |
|---|---|
| 抽選販売 | 発売日に人や注文が集中しないようにする |
| 購入の条件をつける | その商品のファンや、長く使っている人を優先する |
| 購入数の制限 | 1人1個までなど、買い占めを防ぐ |
| 本人確認 | 1人が何人分も申し込むのを防ぐ |
| 増産・再販 | 品薄をなくして、高く売れない状態にする |
| 公式のリセール | 行けなくなったチケットを、定価で正しく譲れるようにする |
たとえば2025年のNintendo Switch 2では、任天堂の公式ストアの抽選に、これまでのSwitchでの遊んだ時間や、有料サービスへの加入期間などの条件がついたと報じられました。
転売目的で新しく作ったアカウントでは、申し込みにくいしくみです。
売る場所の側でも動きがあります。メルカリは2025年10月に、取引の基本原則を見直し、極端な値段の乱高下などを招く商品は出品を禁止するなどの対応をとることがある、と書き加えたと報じられています。
いちばん効くのは「品薄をなくすこと」
どんな対策より効くのは、たくさん作って、いつでも買える状態にすることです。定価でいつでも買えるなら、高い転売品を買う人はいなくなります。
転売が社会にあたえる影響
次は、転売が問題にされる理由です。せどりをしている側としても、ここは目をそらしちゃいけないところです。
いちばん大きいのは、本当にほしい人が、定価で買えなくなることです。
| 影響 | どういうこと? |
|---|---|
| 値段が上がる | 人気商品が定価の何倍もの値段で売られる |
| 公平に買えない | 発売直後に売り切れ、ほしい人に届かない |
| 企業のイメージが下がる | 「対策が甘い」とSNSで批判される |
| 市場がゆがむ | 本当の人気が分からず、作る数を決めにくくなる |
| お店への不信感 | 抽選や販売のしかたへの不満が増える |
2020年には、新型コロナでマスクや消毒用アルコールが品薄になり、高額な転売が社会問題になりました。このときは法律(国民生活安定緊急措置法)にもとづく政令で、一時的に転売が禁止されています。
ただ、この規制は2020年8月29日に解除されています。今は、マスクの転売を禁止する決まりはありません。
せどりをする側として思うこと
せどりで生活している人間として、正直に書きますね。
このブログでは、品薄の人気商品を買い占めて、高い値段で売るやり方はすすめていません。
ほしい人の手に届かなくなるうえに、メーカーやお店からも嫌われます。規約で転売目的の購入を断っているお店も多く、アカウントを止められるリスクもあります。
せどりは本来、安く売られている物や、手に入りにくい場所にある物を、必要な人に届ける商売です。同じ「買って売る」でも、どこで利益を出すかで、まわりの見る目は大きく変わります。



買い占めて高く売るのは、目先はもうかっても長くは続きません。物販を長く続けたいなら、恨まれない売り方がいちばんです。
せどりや転売が「やめたほうがいい」と言われる理由と、やってはいけない行動は、こちらでまとめています。


転売対策のよくある質問
転売対策について、よく聞かれることにも答えておきますね。
- 転売は違法ですか?
-
買った物を転売すること自体は、基本的には違法ではありません。ただし、チケット不正転売禁止法の対象のチケットや、偽ブランド品、お酒(免許が必要)など、法律で決まりがある物もあります。
- メーカーは、なぜ定価を上げないのですか?
-
定価を上げると、ふつうのお客さんの負担が増え、ブランドのイメージも下がります。発売前に人気がどれくらいかを正確に読むのも、むずかしいです。
- お店の「転売目的の購入お断り」は守らないといけませんか?
-
お店が決めた販売のルールです。破ると注文の取り消しや、会員の資格を止められることがあります。
- 転売品を買うのは違法ですか?
-
ふつうの商品なら、買うこと自体は違法ではありません。ただし、チケット不正転売禁止法の対象のチケットを、転売目的で買うのは禁止されています。
転売を禁止する法律については、こちらの記事でもくわしくまとめています。


まとめ
- 企業が転売対策をしきれないのは、コスト・お客さんの不満・法律の壁があるから
- ふつうの商品の転売を禁止する法律はなく、メーカーは売値も決められない
- 今の主流は、抽選・購入条件・購入数の制限・本人確認・増産
- 転売は、本当にほしい人が定価で買えなくなるのが一番の問題
- せどりをするなら、品薄品の買い占め・高額転売はしない
正直、転売対策がむずかしい事情を知ると、ニュースの見え方もちょっと変わってきますよ。同じ物販でも、まわりに喜ばれるやり方を選んでいきたいですね。












