副業の経費どこまで認められる？確定申告で押さえるべき7つのポイント！

副業の経費って、どこまで認められるんだろう？

明確なルールがあれば知りたいんですが。

そこで今回は、副業の経費どこまで認められる？確定申告で押さえるべき7つのポイント！について詳しく解説していきます。

副業と社会保険の関係は複雑ですが、正しい知識を持てば上手に付き合えます。この記事を読んで、あなたに合った副業の形を見つけてください。

副業の経費はどこまで認められる？基本ルールを解説

副業を始めたけど、経費のことがよくわからない。

そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

経費の基本ルールを知ることで、確定申告の際に悩むことがなくなります。

それでは、副業の経費に関する基本ルールを詳しく見ていきましょう。

副業の所得区分で変わる経費

副業の経費は、所得区分によって大きく変わってきます。

経費計上が認められるのは、事業所得、不動産所得、雑所得の3つです。

一方で、給与所得の場合は経費計上が認められていません。

所得区分によって経費計上の可否が決まるため、まずは自分の副業がどの区分に当てはまるのか確認しましょう。

例えば、会社員がクラウドソーシングで副業をしている場合は雑所得に該当します。

ただし、副業の規模が大きくなると、雑所得から事業所得に変わる可能性もあるので注意が必要です。

所得区分が変わると適用される税制も変わるため、専門家に相談するのも良いでしょう。

副業を始めたばかりの方は、まずこの所得区分をしっかり把握することが大切です。

経費の定義と計上できる範囲

経費とは、簡単に言えば「事業を行うために必要な支出」のことです。

副業でも、その活動に直接関係する支出であれば経費として認められます。

ただし、何でもかんでも経費にできるわけではありません。

例えば、副業でWebデザインをしている場合、デザインソフトの購入費は経費として認められます。

しかし、仕事に関係のないゲームソフトの購入費は経費にはなりません。

また、経費として認められても、金額が高すぎる場合は税務調査の対象となる可能性があります。

必要以上に高価な機材を購入するのは避けた方が無難です。

経費計上の際は、常に「この支出は副業に本当に必要か？」と自問自答することが大切です。

家事按分の考え方と方法

副業を始めると、仕事とプライベートの境目が曖昧になることがあります。

仕事とプライベートの両方で使用する物や場所の費用は、家事按分が必要になります。

家事按分とは、経費として計上できる部分と、できない部分を適切に分ける方法のことなのです。

例えば、自宅の一室を仕事場として使用している場合、その部屋の面積が自宅全体の10%だとします。

すると、光熱費や家賃の10%を経費として計上できるのです。

ただし、家事按分の割合は、合理的な説明ができることが重要です。

なぜその割合にしたのか、根拠を明確にしておく必要があります。

また、家事按分の割合は定期的に見直すことをおすすめします。

副業の経費計上の重要性

副業の経費を正しく計上することは、単なる面倒な作業ではありません。

適切な経費計上は、納税額の適正化や事業の実態把握につながる重要な作業なのです。

経費を正確に把握することで、以下のようなメリットがあります。

例えば、経費を適切に計上することで、納税額を必要以上に多く支払うことを避けられます。

また、副業の実際の収益が明確になり、今後の方針を決める際の判断材料になるのです。

さらに、経費を正確に記録しておけば、万が一の税務調査の際にも慌てることがありません。

副業を始めたばかりの方は、最初は面倒に感じるかもしれません。

しかし、経費計上を習慣化することで、長期的には大きなメリットがあるのです。

副業の経費として認められる7つの具体例

副業の経費には、どのようなものがあるのでしょうか。

具体的な例を見ていくことで、理解が深まるはずです。

これらの経費は、多くの副業で共通して認められるものです。

それでは、具体的に見ていきましょう。

オフィスの賃料

副業専用のオフィスやコワーキングスペースの賃料は、経費として認められます。

オフィスは仕事をする上で必要不可欠な場所であり、その賃料は典型的な経費の一つです。

ただし、自宅の一部を仕事場として使用している場合は、家事按分が必要になります。

例えば、月5万円のコワーキングスペースを利用している場合、その全額が経費になります。

自宅の20%を仕事場として使用している場合、家賃の20%が経費として認められるのです。

ただし、副業の規模に対して過度に高額な賃料は、経費として認められない可能性があるので注意が必要です。

月収10万円の副業に対して、月30万円のオフィスを借りるのは不自然だと判断されるかもしれません。

オフィスの賃料は、副業の収入や規模に見合った金額にすることが大切です。

必要な機材の購入費

副業に必要な機材の購入費も、経費として認められます。

パソコンやカメラ、プリンターなど、仕事に直接使用する機器の購入費用は経費になります。

ただし、プライベートでも使用する場合は、仕事での使用割合に応じて按分が必要です。

例えば、Webデザインの副業をしている場合、デザインソフトの購入費用は全額経費になります。

一方、パソコンを仕事とプライベートの両方で使用している場合、使用時間の割合で按分します。

ただし、高額な機材を購入する際は、その必要性を説明できるようにしておくことが重要です。

副業の規模に対して不釣り合いに高価な機材は、経費として認められない可能性があります。

また、機材の耐用年数に応じて減価償却を行う必要がある場合もあるので注意しましょう。

打ち合わせの会食費

取引先との打ち合わせで発生した会食費も、経費として認められる場合があります。

ただし、単なる飲み会ではなく、明確な業務目的があることが条件です。

また、金額が社会通念上、妥当であることも重要なポイントです。

例えば、クライアントとの打ち合わせで発生した5,000円の食事代は、通常経費として認められます。

一方、1人10万円もするような高級店での会食は、経費として認められない可能性が高いです。

また、打ち合わせの内容や参加者を記録しておくことも重要です。

単なる私的な会食ではなく、業務に関する打ち合わせであったことを証明するためです。

会食費を経費として計上する際は、これらの点に十分注意しましょう。

顧客訪問の交通費

顧客先への訪問や商談のための交通費も、経費として認められます。

電車、バス、タクシー、自家用車の燃料費など、業務に直接関係する移動の費用が対象です。

ただし、通勤費は原則として経費にはなりません。

例えば、顧客との打ち合わせのために使った電車賃3,000円は、全額経費になります。

自家用車を使用した場合は、走行距離に基づいて計算した金額を経費として計上できます。

ただし、私用と業務用の移動を明確に区別することが重要です。

例えば、顧客訪問のついでに私用の買い物をした場合、その部分の交通費は経費にはなりません。

交通費を経費として計上する際は、業務日報や走行記録をつけておくことをおすすめします。

通信費や光熱費

副業に使用する通信費や光熱費も、経費として認められます。

インターネット料金、携帯電話代、電気代などが対象になりますが、業務使用分のみが経費です。

プライベートでも使用する場合は、適切に按分する必要があります。

例えば、仕事専用の携帯電話を持っている場合、その料金は全額経費になります。

一方、自宅で仕事をしている場合の電気代は、仕事で使用している時間や面積に応じて按分します。

ただし、按分の根拠を明確にしておくことが重要です。

例えば、1日のうち8時間を仕事に使っているなら、電気代の3分の1を経費として計上できます。

通信費や光熱費の経費計上は、副業の形態によって大きく変わってくるので注意が必要です。

商品の配送料

副業で物販をしている場合、商品の配送料も重要な経費の一つです。

顧客への商品発送費用や、仕入れ先からの配送料が経費として認められます。

ただし、私的な荷物の配送料は含まれないので、注意が必要です。

例えば、1回の発送で500円の送料がかかる場合、その全額が経費になります。

また、商品を梱包するためのダンボールや緩衝材の購入費用も経費として認められます。

ただし、送料を顧客から徴収している場合は、その分を収入として計上する必要があります。

例えば、実際の送料が500円で、顧客から700円徴収している場合、差額の200円は利益として扱われます。

配送料の経費計上は、副業の収支を正確に把握するために重要なポイントです。

原材料の仕入れ費用

副業で商品を製造したり、サービスを提供したりする場合、原材料の仕入れ費用は重要な経費です。

商品の製造に必要な材料費や、サービス提供に必要な消耗品の購入費用が対象になります。

ただし、在庫として残っている分は経費にはならず、売上原価として計上する必要があります。

例えば、手作りアクセサリーを販売している場合、使用したビーズや金具の費用が経費になります。

Web制作の副業なら、クライアントに提供するためのテンプレート購入費が経費として認められます。

ただし、個人的に使用する分と事業用の区別を明確にすることが重要です。

例えば、趣味と副業の境界が曖昧な場合、使用目的を明確に記録しておく必要があります。

原材料の仕入れ費用は、副業の収益性を大きく左右する要素なので、適切な管理が欠かせません。

副業の経費計上で絶対に守るべき3つの注意点

副業の経費計上には、いくつか重要な注意点があります。

これらを守ることで、適切な経費計上と、トラブルの回避につながります。

これらの点に注意することで、副業の経費計上をより適切に行えます。

それでは、具体的に見ていきましょう。

事業との関連性を明確に

経費として計上する支出は、必ず事業との関連性が明確でなければいけません。

その支出が副業にどのように貢献しているか、説明できることが重要です。

関連性が曖昧な支出は、経費として認められない可能性があります。

例えば、Web制作の副業をしている場合、デザインソフトの購入費は明確に事業に関連しています。

一方、高級腕時計の購入は、通常は事業との関連性を説明するのが難しいでしょう。

ただし、一見関係なさそうな支出でも、事業との関連性を説明できれば経費になる場合もあります。

例えば、ファッションブロガーなら、洋服や雑貨の購入が事業に必要な場合もあるのです。

重要なのは、その支出がなぜ必要なのか、どのように事業に貢献するのかを明確に説明できることです。

領収書は必ず保管する

経費計上の基本中の基本は、領収書の保管です。

全ての経費に対して、領収書やレシートを保管することが極めて重要です。

これらの証拠がないと、経費として認められない可能性があります。

例えば、打ち合わせで使用したカフェの領収書には、「〇〇様との打ち合わせ」と記入しておきましょう。

交通費の領収書には、訪問先や目的を記入しておくとよいでしょう。

ただし、領収書の保管だけでなく、経費の内容を説明できることも重要です。

税務調査の際に、単に領収書があるだけでは不十分な場合があります。

その支出がなぜ必要だったのか、事業にどう関係するのかを説明できるようにしておきましょう。

不正な計上はペナルティの対象

経費の不正計上は、重大な問題につながる可能性があります。

私的な支出を経費として計上したり、架空の経費を計上したりすることは、脱税行為とみなされます。

こうした行為は、厳しいペナルティの対象となる可能性があるのです。

例えば、家族旅行の費用を出張費として計上したり、実際には購入していない備品の領収書を偽造したりすることは絶対に避けるべきです。

こうした行為は、短期的には税金を減らせるかもしれませんが、長期的には大きなリスクを伴います。

ただし、経費計上に迷う場合は、積極的に税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

グレーゾーンの経費もあるため、専門家のアドバイスを受けることで適切な判断ができます。

経費計上は正直に、適切に行うことが、長期的な副業の成功につながります。

副業の確定申告で経費を活用する方法

副業の経費を正しく理解し、適切に計上することは、確定申告を有利に進める鍵となります。

ここでは、確定申告時に経費を活用するポイントを見ていきましょう。

これらのポイントを押さえることで、副業の収益を最大化し、適切な納税を行えます。

それでは、詳しく見ていきましょう。

20万円の壁と申告の必要性

副業の収入が20万円を超えると、原則として確定申告が必要になります。

ただし、この20万円は収入ではなく、経費を引いた後の所得金額であることに注意が必要です。

つまり、収入から経費を引いた金額が20万円以下なら、必ずしも確定申告は必要ありません。

例えば、副業の収入が50万円あっても、経費が35万円あれば、所得は15万円となり、必ずしも確定申告は必要ありません。

ただし、所得が20万円以下でも確定申告をした方が良い場合があります。

例えば、源泉徴収された税金の還付を受けられる可能性がある場合は、確定申告をすることをおすすめします。

また、将来的に副業を本業にする可能性がある場合も、早めに確定申告の習慣をつけておくと良いでしょう。

20万円の壁を意識しつつ、自分の状況に応じて適切に判断することが大切です。

青色申告のメリット

副業の規模が大きくなってきたら、青色申告の利用を検討しましょう。

青色申告は、事業所得、不動産所得、山林所得がある場合に選択できる申告方法で、様々な特典があります。

ただし、事前に税務署への届出が必要で、帳簿の記帳など一定の要件を満たす必要があります。

例えば、年間の副業収入が200万円で経費が100万円の場合、青色申告特別控除を使えば、さらに最大65万円を所得から差し引くことができます。

これにより、課税所得が大幅に減少し、納税額を抑えることができるのです。

ただし、青色申告には複式簿記での記帳が必要など、一定の手間がかかります。

副業の規模や今後の展開を考慮して、青色申告を選択するかどうかを判断しましょう。

また、青色申告を選択する場合は、開始する年の3月15日までに届出を行う必要があるので、計画的に準備することが大切です。

損益通算で納税額を抑える

副業で赤字が出た場合、その赤字を他の所得と相殺できる「損益通算」という制度があります。

損益通算を利用することで、全体の所得を減らし、納税額を抑えることができます。

ただし、所得の種類によって損益通算の可否が異なるので注意が必要です。

例えば、副業で事業所得として100万円の赤字が出た場合、その赤字を本業の給与所得から差し引くことはできません。

しかし、別の副業で得た不動産所得や、株式投資による譲渡所得との相殺は可能です。

ただし、損益通算を行うためには、確定申告が必要になります。

20万円以下の所得でも、損益通算のメリットがある場合は確定申告を検討しましょう。

また、青色申告を選択している場合、赤字を翌年以降に繰り越すこともできるので、長期的な視点で税金を管理することが可能になります。

各種控除の上手な活用法

確定申告では、様々な控除を利用することで、納税額を抑えることができます。

副業の経費以外にも、個人的な支出で控除の対象となるものがあるので、上手に活用しましょう。

ただし、控除には適用条件があるので、自分の状況に合っているか確認が必要です。

例えば、年間の医療費が10万円を超えた場合、医療費控除を受けられる可能性があります。

また、ふるさと納税を利用すれば、寄附金控除を受けながら地域の特産品も得られるというメリットがあります。

ただし、控除を受けるためには、適切な証明書類が必要です。

医療費の領収書やふるさと納税の受領証など、必要な書類は年間を通じて整理しておくことが大切です。

また、控除によっては事前の手続きが必要なものもあるので、計画的に準備することをおすすめします。

各種控除を上手に組み合わせることで、副業の収入だけでなく、総合的な納税額を抑えることができます。

副業の経費どこまで認められる？確定申告で押さえるべき7つのポイント！【まとめ】

この記事では副業の経費どこまで認められる？確定申告で押さえるべき7つのポイント！について解説してきました。

副業の経費計上には明確なルールがあります。所得区分や事業との関連性を考慮し、適切に経費を計上することが重要です。オフィス賃料や必要機材の購入費など、認められる経費の範囲を理解し、不正な計上を避けることが大切です。

正しい知識を身につけ、適切な経費計上と確定申告を行いましょう。副業をより効果的に進められるはずです。