Amazonで勝手にセットカタログを作れなくなる可能性大です!
コニシです。
2024年10月15日、AmazonUS(アメリカ)で「日用品のセット品規約の更新」が発表されました。
要点をまとめると、
- 対象カテゴリは「食品&飲料」「ペット用品」「ベビー&マタニティ」「ヘルス&ビューティー」の4つ
- メーカー以外の人間が、勝手にセットカタログを作成するのはNG
- テキトーなオマケを付けたカタログ作成もNG
- セットカタログを作成する権利はメーカーのみが持つ
こういったカップラーメンセットや
相乗り販売を防ぐため、独自のオマケを付けたカタログが、今後は作成できなくなる可能性大です。
またすでに作成済みの既存セットカタログも、「検索対象外」に設定される可能性が高そうです。
日本Amazonで適用されるのはもう少し先になりそうですが、時が来てから慌てないように事前に対策を考えておきましょう。
Amazonアメリカ 日用品のセット品規約の更新とは?(全文掲載)
今回の規約変更について、Amazonアメリカの掲載された全文を乗せておきます。
日用品のセット品規約の更新
Amazonでは、購入者がUSストアで最高品質のセット品を提供できるように、食品&飲料、ペット用品、ベビー&マタニティ、ヘルス&ビューティーカテゴリーの日用品のセット品規約を更新しました。
2024年10月14日以降、オリジナルのメーカーが作成、提供したセット品のみ出品可能となります。メーカーは、セット品に含まれるすべての商品のブランド所有者である必要があります。また、この更新により、異なる企業が製造した商品を同一のセット品に混在させたり、「ノーブランド品」ブランドまたは自社ブランドのセット品を出品したりすることができなくなります。
たとえば、製造元のフリトレーによって梱包された「フリトレー・ミックスチップスパック」は出品できますが、同じフリトレーが製造した商品であっても、ドリトス2袋とチートス1袋で独自のセット品を作成することはできません。また、「フリトレー・ミックスチップスパック」を、ペーパータオルやキッチン用品などの他の商品とセットにして出品することもできません。
セット品規約に準拠するには、単一のメーカーの商品を使用してセット品を作成してください。既存のセット品に対しては、更新された規約の適用は2024年第4四半期末まで開始しません。規約に準拠していないセット品が検索対象外になることが確認された場合、Eメールおよびアカウント健全性ダッシュボードで30日前に通知いたします。
- 対象カテゴリは「食品&飲料」「ペット用品」「ベビー&マタニティ」「ヘルス&ビューティー」の4つ
- メーカー以外の人間が、勝手にセットカタログを作成するのはNG
- テキトーなオマケを付けたカタログ作成もNG
- セットカタログを作成する権利はメーカーのみが持つ
特に食品や飲料で多い「セット商品のカタログ」は、メーカーだけではなく、Amazonセラーなら誰でも作成することができます。
カップラーメンのセットや、
相乗りを防ぐために、オリジナルのオマケを付けた商品だったり、
コストコでおなじみのカークランドの商品など
これらは全てメーカーではなく「Amazonセラーが独自に作成した」商品カタログです。
今回の規約変更では、こういったセット商品の作成が全て禁止され、過去に作成したカタログも徐々に検索圏外に飛ばされてしまうようです。※セット商品を作成できるのはメーカーだけ。
Amazonはなぜルールを変更するのか?⇒ セット商品カタログの乱立が原因
そもそも、Amazon独自カタログを使った独占販売って「ひっそりと」行われていたんですよ。
私は中国輸入の経験もありカタログ作成も慣れていたので、もう5年ほど前から自分だけのカタログを作成してコッソリと販売していました。
カタログ作るのはハードル高め(めんどうくさい)ので、競合もそんなに多くない。知ってる人だけコッソリと稼いでいるイメージ。
ただ、ここ1年ほどで「自分で作成したノーブランド品カタログは相乗りがされにくい」という情報が広まったことで、
- 独自カタログ作成のマニュアルが販売されたり
- セットカタログを自動で作るツール公開されたり
その影響もあってか、規約違反のセット商品カタログが、うじゃうじゃ現れるようになりました。
元々、カタログ作成のハードルが高いことが参入障壁になっていたのに「カタログ作成はツールで1クリック!」なんてことになったら、そりゃね。。
口は悪いですが「「バ●」にツールを持たせたこと」で、Amazonで規約違反のセット商品カタログが乱立、見かねたAmazonがルール改正に動いた、という感じではないでしょうか。
日本Amazonでも同じルールが適用される?
日本Amazonでも、勝手なセットカタログNGになります?
その可能性は大です。
Amazonのルール変更は、
・まずはUSで適用して
・数か月遅れて日本にも適用
という流れが一般的です。
記憶に新しいところだと「小型軽量プログラムの終了」は
- 2023年8月29日にAmazonUSで終了
- 2023年9月26日にAmazonヨーロッパで終了
- 2024年3月31日に日本Amazonで終了
というように、USから半年程度遅れて日本でも適用された経緯があります。
ちなみに日本Amazonで小型軽量プログラムの終了がアナウンスされたのは「2023年12月16日」でした。
そのため、今回のセットカタログのルール変更も
2024年内に日本Amazonでアナウンスされ、2025年初頭に適用されるのでは?
というのが私の予想です。
過去に作成したセットカタログも削除される?
削除される可能性大です。
今回の規約更新の内容に、以下の記載があります。
既存のセット品に対しては、更新された規約の適用は2024年第4四半期末まで開始しません。規約に準拠していないセット品が検索対象外になることが確認された場合、Eメールおよびアカウント健全性ダッシュボードで30日前に通知いたします。
- 既存のセット商品は4か月程度の猶予を与える
- それ以降、ルール違反のセット商品を発見した場合は検索対象外となる
- 検索対象外になる際は、メール&アカウント健全性ダッシュボードで30日前に通知
厳密に言うと削除ではなく「検索対象外」ですが、検索にヒットしなくなるので削除と同意ですね。
また、セット品規約には以下の記載もあります。
セット品に関するポリシーを遵守していない場合、セット品の出品停止またはアカウントの停止、あるいはその両方を行うことがあります。
今回のルール変更が「セットカタログの乱立」を問題視していることは明らかなので、過去に作成したカタログも削除対象となる可能性は高いでしょう。
まとめ
独自カタログの作成が流行った際に、
「独自カタログで脱単純転売!」
「自分だけのカタログで安定収益!」
といった「うたい文句」が飛び交っていましたが。
結局、一般流通している商品を扱っている時点で、やっていることは単純転売とほぼ同じ。
安く仕入れができて利益が出るなら、普通のカタログに相乗りして販売すればいいんですけど、それだと利益が出ないから手を変え品を変えで、なんとか売っているだけであって。
実際のところは単純転売と同じなので、チョットしたルール変更で、作り上げたものがガクッと崩れる可能性も…
となると、それを収益の柱とするのはチョット危険ですよね。
自分でカタログ作成ができるなら、商標取得してAmazonブランド登録して「中国商品」を販売した方が、よっぽど収益性が良いですよ。
とはいえ私もお世話になっているカタログがいくつかあるので、それが削除されると多少はダメージがあります…
ただ、プラットフォームに依存する以上、こういったルール変更は今後も必ず発生するので
上手くいっている時こそ、次の手を打つことを怠らない!
ルールに振り回されず、継続した安定収益を実現するため、常に新しいことにチャレンジする意識を持つことが重要ですね。