フリマサイトのメルカリはネットショップとは異なり、個人間で商品を売買できます。
しかし、商品取引の際にお互いの住所や氏名が分かることに抵抗を感じる方も多いでしょう。
この問題をクリアするため、お互い匿名で配送できるメルカリ便というシステムを独自に用意しているのがメルカリの特徴です。
ここではメルカリの匿名配送サービスについて詳しく解説します。
メルカリの匿名配送の仕組み
メルカリ便には「らくらくメルカリ便」と「ゆうゆうメルカリ便」の2種類があります。手数料はかからず、どちらも着払いには対応していません。
その他、サービス内容や利用方法に大きな違いはないものの、使い方に細かな注意点がいくつかあります。
メリット・デメリットを含め、それぞれの仕組みについて詳しく確認しましょう。
らくらくメルカリ便とは
らくらくメルカリ便とは、メルカリと「ヤマト運輸」が提携して提供している匿名配送サービスです。そのため、配送サービスの内容はヤマト運輸に準じます。
また、商品を集荷してくれたり、基本的には翌日配送してくれたりするなど、使い勝手はヤマト運輸と同じです。
ゆうゆうメルカリ便とは
一方、ゆうゆうメルカリ便はメルカリが「日本郵便」と提携して提供している匿名配送サービスです。
普通郵便やレターパック・クリックポストなどは匿名配送の対象ではありません。
こちらも料金は全国一律ですが、配送日数についてはその距離によって翌日配送とならないケースもあります。
らくらくメルカリ便とゆうゆうメルカリ便の使い分け
どちらのメルカリ便も出品時の利用設定の仕方は共通です。
ともにコンビニからの発送が可能ですが、
- らくらくメルカリ便はセブンイレブンかファミリーマート
- ゆうゆうメルカリ便はローソンのみ
と、利用できるコンビニは決まっています。
利用しやすいコンビニや商品のサイズなどでどちらのメルカリ便を使うか、商品を出品するときに考えて設定しましょう。
2つのメルカリ便の使い分けは『らくらくメルカリ便とゆうゆうメルカリ便の違いを徹底解説』の記事が参考になります。
メルカリで匿名配送のサイズと料金
梱包後のダンボールサイズによってどのサービスが使えるか決まります。
小さいものなら、ネコポスやゆうパケットといった送り方がありますが、大きさの規定に差があるので、料金表で確認しどちらがよいか選びましょう。
料金はらくらくメルカリ便のほうが、どのサイズでも若干安くなっています。商品の最大サイズもらくらくメルカリ便のほうが縦横高さ3辺の合計が160cmの大型商品まで対応可能です。
一方で重さの上限は、3辺合計60cmの商品だと、らくらくメルカリ便は2kgまでに対して、ゆうゆうメルカリ便はサイズにかかわらず25kgまでとなっています。
らくらくメルカリ便はサイズごとに重さの上限が細かく設けられているのが特徴です。
商品の大きさだけでなく重さにも気を付けて、両者を使い分ける必要があります。
メルカリ匿名発送のコンビニでの送り方
メルカリ便は送り状が不要で、商品とスマホだけで簡単に手続きが完了します。
自宅近くにヤマト運輸営業所や郵便局がなくても24時間発送可能なので、コンビニからの発送がおすすめです。
出品時に「らくらくメルカリ便」か「ゆうゆうメルカリ便」を指定する
匿名配送を利用するには、商品を出品するときに配送方法でメルカリ便を選択しておく必要があります。
また、「らくらく」と「ゆうゆう」どちらかを選択しておけば、後からもう一方のメルカリ便への変更は可能です。
出品時にどちらが適切か分からない場合も、とりあえずメルカリ便を設定しておきましょう。
商品が売れたら梱包する
商品が売れたら梱包しますが、できるだけ小さくするのが基本です。
配送方法早わかり表は、メルカリガイドに記載されています。また、メルカリチャットボットに「配送ナビ」と入れ「商品の特徴から選ぶ」に進むと、最適な配送方法を提案してくれるので便利です。
発送用バーコードの生成
梱包ができたら発送です。スマホの取引画面を開き、発送場所でコンビニを選択します。
次に発送方法を選んだら、「配送用のバーコードを表示する」というボタンが現れるのでタップしましょう。
セブンイレブンだと専用のバーコードが生成されます(ファミリーマートはQRコード、ローソンは二次元コード)。この画面を表示させたスマホと商品を持って、画面で選択したコンビニへ行きましょう。
商品をコンビニに持ち込み
ローソンの場合は、「Loppi」で二次元コードをかざして伝票を発行します。ファミリーマートなら、「Famiポート」でQRコードを読み取り伝票を発行しましょう。
セブンイレブンの場合は直接レジへ行き「メルカリ便」と店員に伝え、バーコードを提示してレジでスキャンしてもらいます。
メルカリで発送通知をする
商品を発送したら、その場で発送通知ボタンを押しましょう。
取引が完了しないと商品代金がメルカリに入金されず、売上金が滞ってしまいます。購入者に迷惑をかけずにスムーズに取引を終えるためにも、すぐに発送完了通知を押すよう徹底しましょう。
メルカリの匿名配送で考えられるトラブル
メルカリ便を利用しているからこそ起こるトラブルがいくつか考えられます。
リスクについても知ったうえで、上手に匿名配送を利用しましょう。
匿名配送にできない
商品を出品するときに匿名配送のメルカリ便での発送方法を選択していないと、商品が売れてからメルカリ便に変更することはできません。
送り先の変更を依頼される
商品を購入してから送り先を変更してほしいと購入者からメッセージが届く場合があります。商品の発送前であれば対応は可能です。
購入者が取引画面の「お届け先」から変更すると、その取引の発送先を変更することができるので、そのように案内しましょう。
返品の場合は住所の開示が必要
メルカリ便を使って匿名で商品を届けた場合でも、返品時にはお互いの住所を開示する必要があるのが実情です。
しかし、どうしても出品者が個人情報を開示したくない場合、対処法が一つだけあります。
そのあとすぐに、元の出品者がその商品を購入すれば、お互いに匿名のままで商品を返送することができます。
ただし、出品者のほうに問題があった場合は、商品の返送は求めず取引キャンセルで商品代金を返金することが推奨されている点には留意しましょう。
まとめ
個人間取引であるメルカリでは、匿名配送ができるのは大きな安心材料になります。
使い方は簡単なうえ、手間も少なくなるので積極的に利用するとよいでしょう。
ただし、トラブルがあったときには手続きが面倒な面もあるため、リスクも知ったうえで活用することが大切です。